共同研究の内容に関わって、研究発表大会の事後アンケートにて、下記の2つのご質問を頂きました。ご質問ありがとうございました。研究担当者より回答させていただきます。
ご質問①: 「学びの自己調整」という行為が、「何をもってそれが達成されたと言えるのかが曖昧だ」と常々感じているところです。加えて、教科によって変わるものなのか、統一してこれだと語ることができるものなのかについても答えが出ていない状況です。よろしければ、研究所の考えをお聞かせください。
研究担当者より: 十勝教育研究所でも、学びの自己調整とは目に見えるものではなく、子どもたち自身の実際の行動を見取ることでしか検証することはできないと考えました。
そこで、本研究では「学びの自己調整が達成された姿」を、以下の2つに定義しました。
① 子ども自らが見通しを立て、行動し、振り返る学びのサイクルを意識して行っている。
② ゴールに向かうための学習方法を子ども自らが選択・決定している。
これらの定義を基に、子どもたちがどのような姿を見せるのか、共同研究員全員で子どもたちを見取りました。
本授業実践では、中学校第2学年社会科の学習において以下の姿が見られました。
○ 「前時の振り返りを基にした次時の見通し設定」や「本時の見通しに正対した振り返り」を行う子どもの姿。
○ 学習課題・学習過程・学習形態を子ども自らが選択・決定し、複線的に学習を行う姿。
○ 授業内で学び足りないところを、授業外(家庭学習等)で補う姿。
以上をもって、今回の授業において上記の姿が見られた子どもたちは、学びの自己調整が達成されていたと言えるのではないかと結論付けました。
授業実践の資料は、「令和7年度共同研究 詳細ページ」の「授業実践」や「研究のまとめ」に掲載しています。共同研究員の見取りをまとめた「研究内容の検証」や「子どもたちへのインタビュー内容」、「事前・事後アンケートの結果」もありますので、併せてご覧いただければ幸いです。こうした、子どもたちが学びを自己調整する姿は、教科によって変わるものではなく、どの教科においても単元の中で表出する時間を生み出すことができるものと考えます。一方で、発達段階や学習内容によっては、時間の確保や表出の度合いに差が出ることはあるかもしれません。
今年度の研究を生かし、来年度は小学校での授業実践を予定しておりますので、来年度もぜひ我々十勝教育研究所の研究にご注目ください。
ご質問②: (中学校2年生の社会科授業で、子どもたちがパフォーマンス課題に取り組むに当たって)北海道地方、九州地方ともに身に付ける知識・技能があると思いますが、その授業はどのように位置付けされたのでしょうか。
研究担当者より: 本授業実践は単元全体を1次~3次に分け、単元の1次に、九州地方における知識及び技能の習得を中心とした授業を4単位時間で行いました。北海道地方については、本授業実践前に4単位時間で学習済みです。 本授業実践の内容は、「令和7年度共同研究 詳細ページ」の「授業記録」にて、「授業実践1」としてもまとめていますので、併せてご覧いただければ幸いです。