
「伝統を力に、未来を拓(ひら)く学びの伴走者へ」
十勝教育研究所 所長 横山 利幸
十勝の広大な大地と豊かな自然、そして先人たちが切り拓(ひら)いてきた不屈の精神は、この地に共に学び、共に高め合う教育風土を育んできました。この恵まれた環境の中で、十勝教育研究所は本年度で設立75年目という節目を迎えます。
当研究所の使命は、これまで蓄積された十勝の教育実践という宝物を受け継ぎ、新たな風を吹き込みながら次代へとつなぐことです。現場で奮闘する教職員の皆様に最も近い存在として、悩みや情熱に寄り添い、共に未来を語り合う心の通う研究所でありたいと強く願っています。
十勝の教育から未来を展望
現在、教育界は次期学習指導要領の策定に向けた大きな転換期にあります。これからの学びは、知識の習得にとどまらず、それをいかに活用して、よりよい社会を築くかという主体的な姿勢が一層重要になります。
だからこそ、子ども一人一人の可能性を伸ばす「個別最適な学び」と、多様な他者と高め合う「協働的な学び」の一体的な充実に正面から向き合わなければなりません。また、デジタル技術を賢く使いこなし、予測困難な時代をたくましく生き抜く資質・能力を育むことも急務です。この十勝の地から、次代の教育のスタンダードを共に描き、つくり出すという気概をもって実践的研究を推進していきます。
教育現場に寄り添う知の拠点
当研究所の存在意義は、現場の教職員と共に課題を解決し、専門性を高め合う教育のシンクタンクとして役割を果たすことにあります。十勝の教育を支える知の拠点として、最新の教育情報を十勝独自の優れた実践と結び付け、明日からの授業に直結する調査研究を推進し、その成果を環流していきます。
また、日々の教室にある魅力ある実践を掘り起こし、現場において「やってみたい」と心が躍るような教育情報や研修の機会を提供します。現場の声をくみ取り、解決策を共有するプラットフォームとして、様々なネットワークを生かし、連携・協働しながら教育活動を全力で支援していきます。
共に学び、高め合う教育研究
これからの教職員には、自ら学びを深める「研修観の転換」が求められています。ウェルビーイングを高める組織文化を醸成し、合理的かつ前向きに業務を推進しながら、一人一人が理想をもって主体的にチャレンジできる体制が必要です。
当研究所では理論と実践をつなぐ専門性を追求し、エビデンスに基づきながら子どもたちの姿を真摯に見つめ続けていきます。そして、十勝の教育へのこだわりと責任を胸に、教職員が共に高め合う研究の推進に努めます。
十勝教育研究所は、管内の中核機関として独自の強みを発揮し、教育システム全体に貢献する重責を担っています。変化の激しい時代だからこそ、十勝教育の羅針盤となるよう、確かな方向性を指し示していきたいと考えています。
未来を切り拓(ひら)く子どもたちのために、十勝の実態に即した新しい学びを発信し、現場の伴走者として皆様と共に歩み続けます。十勝の子どもたちの輝く未来のために、どうぞよろしくお願いいたします。